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コラム

2022.02.04

適切な労務管理を実現するための正確な就業管理について解説します

働き方や仕事の在り方、企業や組織と従業員の関係性などが大きく変わってきている中、従業員の労働状況を把握・管理する就業管理や勤怠管理の役割にも変化が起こりつつあります。なぜ今、就業管理や勤怠管理の重要性が高まっているのか、そもそもどんな目的や役割があるのか。人事はそれらを改めて理解し、管理遂行に当たる必要があるでしょう。そこで今回は、就業管理・勤怠管理の定義や必要とされている背景について解説いたします。

「就業管理」とは?「勤怠管理」との違いも知っておこう

人事用語として頻繁に耳にするものの、違いや本来の意味がわかりづらい言葉として「就業管理」、「勤怠管理」、「労務管理」が挙げられます。まずはこれらの言葉の意味や違いについて少し触れておきましょう。就業管理とは、読んで字の如く従業員の就業状況を管理することです。例えば従業員が何時から勤務を始め何時に終えたか、決められた時間内に休憩を取ったかなどを把握し、それらが法令や会社の就業規則に準拠しているかどうかをチェックします。
一方の勤怠管理とは、従業員の勤怠状況を管理すること。すなわち、法令や就業規則の遵守状況を管理する就業管理とは若干異なり、従業員の日々の労働時間や欠勤状況などをより数字的な観点でマネジメントしていく業務です。そして労務管理とは、従業員の採用から育成、配置、異動、昇進、昇給、給与計算、人事考課、福利厚生の運用、退職に至るまで、労働条件や労働環境に関わる一連の施策や制度を取り扱います。つまり就業管理や勤怠管理は、労務管理の中の一領域とも言えるでしょう。
ちなみに、それぞれの言葉の意味や違いについて、基礎知識として頭に入れておく必要はありますが、実務上で厳密に使い分けられるケースはあまりありません。

 

従業員の労働時間把握は企業に課せられた義務

以前の就業管理や勤怠管理は、給与計算のためにおこなっていた面が強く、就業管理システムは給与システムのサブシステムという位置づけでした。当時の就業管理は現在のような役割までは持っておらず、また社会的な要請もそれほど強くなかったためか、勤務簿やシステム上での自己申告による就業管理が主流でした。
しかし近年、就業管理・勤怠管理は重要度を増し、勤務の開始終了時刻を明確にすることが求められるようになりました。従業員の労働時間把握についてひとつの転換点となったのは、200146日に出された「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準について(基発第339号)」です。これにより従業員の労働時間を正しく把握・管理することは企業の責務であることが明示されました。その後、基発第339号を踏襲する形で2017120日「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」が出され、使用者の責務について改めて確認がなされます。
そして201941日「改正労働安全衛生法」により従業員の労働時間を適切に把握することは使用者の義務であると明記されました。あわせて従業員の労働時間の具体的な確認方法や記録の保存期間なども明示されており、使用者の責務が強化されたとみることもできるでしょう。

 

給与計算の補助的位置づけから適切な労務管理の実現へ

長時間労働やサービス残業の増加を背景に労務管理の重要性がより一層高まってきており、労務管理を行う上で就業管理や勤怠管理は欠かせないものになっています。
就業管理や勤怠管理は従業員の就業状況や勤怠状況を把握・管理することが目的ですが、実はそこから得られたデータは給与計算の他にも様々な業務・施策に活用されています。
例えば就業管理や勤怠管理を正しく実施することで、過剰労働の早期発見や防止、ワークライフバランスの促進、従業員の健康維持などに繋げることができるでしょう。
また適性な労務管理ができれば、従業員のパフォーマンスの向上やワークエンゲージメントの向上、さらに職場の生産性向上など、働き方改革への取り組みにも繋げることが可能です。
このように就業管理や勤怠管理に求められる役割は、労働時間の管理や給与計算の補助から、適切な労務管理の実現へと大きく変化しています。こうした状況をきちんと認識したうえで、ぜひ正確な就業管理や勤怠管理に取り組んでみてください。

 

まとめ

従業員が会社のルールに則って仕事に従事できているかを管理する就業管理と従業員の労働時間の管理を行う勤怠管理がありますが、実務上大きな違いはありません。その就業管理・勤怠管理は給与計算の補助として機能してきましたが、法律改正や長時間労働の解消をはじめとした働き方改革への取組みの要請により、単純な労働時間の把握から長時間労働の抑制や休暇取得の促進をはじめとする労務管理へと役割を広げつつあります。従業員の始終業時刻を客観的記録で正確に把握したうえで、サービス残業や長時間に及ぶ残業などを適切に管理することにより、正確な給与計算の実現にくわえ、働き方改革・休み方改革の促進も期待できるのではないでしょうか。

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