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導入企業インタビュー

掲載内容は取材当時のものとなります。

導入企業インタビュー

2023.06.30

高砂熱学工業株式会社

2024年改正労基法を見据え
働き方の多様化を仕組みで後押し

1974年の誕生以来改善を重ねてきた出退勤管理システム「TIME-3X」。
システムを導入した企業に、「TIME-3X」を選んだ理由や、その後の労務管理や働き方の変化を伺います。

2023年に創立100年を迎える高砂熱学工業は、最新の技術に基づき、あらゆるビル、工場、施設の空調設備を中心に、建築設備のライフサイクル全体にわたるソリューションを提供しています。一方「ウェルビーイングカンパニー」を掲げ、従業員ひとりひとりの働きやすさ、働きがいを大切にし、健康推進室を設け、ITツールによるペーパレス化やデータ共有を用いた安全健康管理などさまざまな取り組みを行っています。そのような中、TIME-3Xの導入はどのような効果をもたらしたのでしょうか。

COMPANY DATA

1923年「髙砂煖房工事株式会社」として創立。空調設備工事及びその周辺分野を軸に、「技術の高砂」として、技術力・開発力を始めとする強みを常に磨き続けつつ、あらゆる用途のビル、工場、施設に対し、建築設備のライフサイクル全体にわたるソリューションを提供している。代表的な実績に、日本建築史上最大級の保存・復元工事となった「東京駅丸の内駅舎」、日本初の全天候型多目的スタジアム「東京ドーム」の空調設備施工、中国での自動車性能をシュミレーションするための風洞実験室「環境風洞試験室」などがある。

PROFILE

  • 中村健太郎さん

    コーポレート本部人事部担当課長
    労務グループとして会社全体の勤怠管理に携わっている。TIME-3X導入では、当初の打合せから参画している。かつて情報システム部で以前の勤怠システムを内製スクラッチで構築した経験がある。

  • 松井直紀さん

    コーポレート本部人事部主任
    TIME-3X導入後の2021年4月に人事部に異動。以来、社内全体の問い合わせ窓口など、運用実務の主担当としてTIME-3Xに携わっている。

  • 山川永さん

    DX推進本部情報システム部担当課長
    情報システムで人事チームのリーダー。TIME-3Xを導入時、新システムを構築する上で既存システムの仕様が満たされているかの確認など、導入後、本稼働に向けた段階で尽力。

  • 小杉勇人 さん

    DX推進本部情報システム部主任
    情報システム部の人事チームとして既存システムからTIME-3X導入にあたり、各種要件定義の検討などに人事部とともに携わってきた。

ダイバーシティ、働き方改革、コロナ禍で
多様化した働き方に対応できるシステム

まずはTIME-3X導入の経緯についてお聞かせください。


ログイン権限ごとに表示する情報を制御できるため、必要な情報を必要な人に提供。社員ひとりひとりが自身の勤務状況を正確に把握し、自身の労働時間を意識するようになった。

小杉さん(以下敬称略) 2019年10月のキックオフを経て、2021年の1月から運用しています。導入から2年が経過し、社員2,200名ほどの勤怠管理をTIME-3Xで実施しています。

中村さん(以下敬称略) 導入のきっかけは、情報システム部による基幹システム全体の入れ替えに伴った勤怠システムも合わせての刷新です。基幹システムの刷新理由としては、それまでのシステムではプログラム言語も古くて技術者が足りないなどの現実的な問題があったと、情報システム部からは聞いています。人事部としては、従前の勤怠システムにおいて、適正な労働時間把握について課題があると考えていました。また前システムはスマホやタブレット用のユーザーインターフェースが用意されていなかったのも課題でした。現場の人は終日PCを利用しない方も少なくなかったので、勤怠管理のためにPCを開く運用がなかなか定着しませんでした。ユーザーインターフェースも見づらく、1ヶ月分まとめて勤怠入力をするという人も多くいたのが現実でした。

実際にTIME-3Xを導入してみて、当初の課題は解決しましたか?

松井さん(以下敬称略) スマホやタブレットでの使い勝手の向上を期待し、実際TIME-3Xを導入したことでツールとして非常に利便性が高まりましたね。

中村 その点とも絡んできますが、ダイバーシティの促進に伴い、多様性に富んだ雇用も増えてきていました。生産性向上を目的とした新しい働き方改革、そしてコロナ禍により、年々時差出勤、休日振替、短時間勤務やリモートワークが増えています。そんな中、既存の勤怠システムでは処理できず、紙で申請を出す必要がありました。それがTIME-3Xではシステム上で処理できるようになったので、業務効率化という点で大きな効果が生まれました。また、上長が部下のスケジュールを勤休だけでなく勤務体制についても一覧表示できるようになったこともこの時代には重要なポイントです。在宅ワークが増えて、部下が在宅なのか休暇なのか、時差勤務なのか休日振替か管理するのが難しくなっている中、多様化している働き方に対処していると言えますね。

松井 確かに、いつでもどこからでもアクセスできるので、在宅勤務が急激にここまで広がっても滞りなく運用できていますね。

中村 当社では2024年からの改正労基法本適用に向けて長時間労働に対しての施策として、まず「労働状況の適正な把握」という課題がありました。そこが従前より仕組みとして、正確に行えるようになったことは大きいです。あらゆる点で「正しく把握する」ということがより重要となってきました。

全社員が毎日使うシステムだからこそ
重要視したい「使いやすさ」

従業員の方々からの反応は?

中村 細かいことですが休暇申請もそれまで日毎に申請する必要があったのですが、TIME-3Xではまとめて申請できるようになったので、連休を取る際、便利になったという声を聞いています。

山川さん(以下敬称略) レスポンスはいいですよね。動きがいいのでストレスがないと思います。他にも「こうしてほしい」「あれは出せないのか」といった細かい要望は常にありますが、どこまで実施するのかというのは、必要性や予算などの兼合いを見ながらMSRと相談しながら対応しています。細かい希望もかなり盛り込んでいるので、気づいていない、忘れがちな良い変化はもっとたくさんある気がします。目に見えない小さな変化が大きな効果を生んでいるかもしれません。

上長などの従業員を管理する側の声としては?

山川 残業時間については3ヶ月の36協定に対して何%に達しているかをマイページで表示し、上限に近づいてくると色を替えて警告してくれますし、組織の部門別に残業時間を集計して、例えば営業1部の1課、2課、3課と並べ替えて比較するなど、全体の仕事のバランスを把握し、課題発見につながるデータが作れるようになりました。

松井 データの活用はしやすくなりましたね。休日や時間外の集計など、以前のシステムでは別ツールに落としてエクセルで集計する必要があったのですが、それは日頃データベースに触れない人にはわかりにくいものだったんです。それがTIME-3Xでは必要なデータだけ抽出して提示できるようになりました。

中村 ドロップダウンで選べるので、誰でも使えますね。会計システムとか工事システムって、それぞれ業務を担当している人しか主には使わないものですが、勤怠システムは全従業員が必ず毎日触るものなので、「使いやすさ」は非常に重要だと思います。

山川 副産物的なメリットとしては、以前のシステムは承認プロセスをほぼ無制限に増やすことができたので、重層決済といいますか、「一応あの人にも回しておこう」という感じで8人くらい承認を取るものもあったのですが、要件定義で業務フローを整理する中で無駄なフローを省き、最低限のルートに整理しました。最初はそこまで簡素化するのは無理じゃないかと危惧したものの、システムのせいにして「それしかできません」とアナウンスしたところ、蓋を開けてみれば特に問題なく必要な2、3人に絞り込むことができたんです。承認ルートがシンプルになり、業務のスピードアップにつながったと思います。

休職中の人、海外勤務の人の勤怠も
システム内で補完できる頼もしさ

人事部にとってはどのようなメリット・デメリットがありましたか?

中村 導入時に仕様としてお願いしたことですが、エラーチェックを随所に入れたおかげで、休暇処理や残数管理の間違い申請のまま人事部に回ってくることはなくなりましたね。

山川 給与計算はそもそも個人の勤怠状態が明確になっていないとできませんので、その集計を流す上でエラーを潰す作業がなくなったのは、相当時間のムダがなくなったと思います。

松井 また、かつてのシステムでは年休しか確認できなかったのですが、TIME-3Xでは代休やその他の休暇も一覧で見られるので、例えば病欠中の人に対して「ここまで休めますよ」「ここまではお給料が支給されますよ」といった情報が的確に提示できるのは頼もしく、重宝しています。従業員個人にとって重要で、絶対に間違ってアナウンスしてはいけない部分なので。

中村 そういえば、人事部でいうと、期末期初に組織変更による人事異動があることが多いのですが、その際、勤怠申請のシステム上の申請者と承認者の組み合わせも変わるわけです。以前のシステムであればそれを全部手直しで設定し直さなくてはいけなかった上に、先程もお話したように部署によって何人の承認が必要かまちまちだったので、1年で一番繁忙度の高い時期の負担に、また設定間違いも含んでいたんです。それがTIME-3Xでは肩書を変更すれば自動的に申請ルートも修正されるので、そこに気を配る必要がなくなりましたね。そういった細かな「かゆいところに手が届く」というような利便性は、かなりあると思います。慣れてしまうとあっという間にそれが当たり前になってしまって、ありがたみを忘れてしまうのですが(笑)」

松井 海外現地法人に出向や長期出張しているスタッフの勤怠管理もTIME-3Xで行えているのも価値が大きいと思います。カレンダーをいくつも設定できるので、祝休日などの異なる海外のカレンダーで勤怠管理できるのです。海外出向者は常に30〜40人程度いまして、それ以前は勤怠管理がシステムでは対応できておらず、勤怠記録も給与計算も手書きでやっていたのですが、TIME-3Xを導入してから日本でも海外でもシームレスに使えています。これは処理がスムーズだというだけでなく、出向している当人の意識としても、「会社にちゃんと見てもらっている」という安心感、信頼感のようなものがあるのではないかと思います。

他の健康やメンタルデータとクロスさせ
より一人ひとりの働きがいに役立てたい

今後はTIME-3Xをどのように活用していきたいと考えていますか?


④申請処理
客観的な記録や乖離理由、複雑な勤務に対応したシフト情報、長時間労働の判断のもとにもなる計算結果など、一覧画面でまとめて表示。各種情報を同一画面で参照しながら入力可能。また、諸届や控除時間帯入力を活用することでテレワークでの勤務時間をより正確に把握することができます。

中村 直近では、2024年の改正労基法に対して、弊社の場合、現在の仕事量や人員数を勘案すると特別条項を使わざるをえない可能性が高いですが、法律に則った手続がシステムでスムーズにできるかどうかがひとつの課題です。もう少し広い視点で言うと、TIME-3Xを導入したことで多様な働き方が仕組み上も機能するようになって、効率的に働けることが仕組み上は可能になり、それぞれの部署でも「時間内で効率よく働くにはどうすればいいか」という考え方をもつようになってきています。時代の変化もあり、お客さまも含め、しっかり休暇を取ることの重要性に対する現場の理解も浸透しつつあります。それがさらに現場の働き方に反映していくにはどうすればいいか、ということを考えていきたいですね。かつては朝礼とラジオ体操は全員参加という風習がありましたが、現場での働き方改革により、状況は大きく変化してきています。将来的には、会社全体で週休2日の実現を目指していきたいですね。今の学生は自分の時間がきちんと取れるということや働き方の柔軟性も企業選定、業界選定の基準に入れていますから、このあたりの環境を整備しなくては、未来を支える新しい人材が確保できなくなります。当社のみならず、業界全体で取り組んでいかなくてはいけない課題です。

松井 ウェルビーイングという点では、定期健康診断、アンケート調査によるストレスチェック、そして勤怠システムによる労働時間がそれぞれ個別に動いていますが、これらをうまくリンクさせて、労働時間の適正化が健康維持ややりがい、モチベーションなどにうまく反映できるよう、仕組み化していきたいと考えています。従業員一人ひとりの健康と働きがいにつなげていければいいですね。

高砂熱学工業様
ご活用イメージ

①マイページ
従業員に“気づき”を与えたい勤怠情報を集約。立場・役割ごとに必要な情報を提供。ユーザーに合った気付きを提供。マルチデバイスにも対応。

②勤務データ
組織別の勤務実績を確認。実績データの修正、諸届の提出など同一画面にて対応可能。上司、マネージャーが自組織の労務管理をサポート。

③組織別勤務スケジュール
煩雑なシフトの設定も勤務形態に応じたパターンを用意し設定作業を簡素化。勤務形態にも発令(履歴管理)機能を保持し、途中からのカレンダー・勤務形態の変更などにも柔軟に対応。高砂熱学工業様では計画や実績だけでなく、テレワークや現場勤務アイコンを表示することで部下の勤務予定を管理できるように対応。

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