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導入企業インタビュー

掲載内容は取材当時のものとなります。

導入企業インタビュー

2021.10.15

株式会社AOKIホールディングス・株式会社AOKI

出退勤管理システムの導入により
効率的な業務を意識するように

1974年の誕生以来改善を重ねてきた出退勤管理システム「TIME-3X」。
システムを導入した企業に、「TIME-3X」を選んだ理由や、その後の労務管理や働き方の変化を伺いました。

ビジネスウェアからフォーマル・カジュアルを提案する、メンズ・レディース専門店のファッション事業をはじめ、アニヴェルセル・ブライダル事業、エンターテイメント事業など人々の喜びを創造するAOKIグループ。この度、グループ戦略立案と各事業を支援する株式会社AOKIホールディングスと、ファッション分野を担う株式会社AOKIにて導入したのが「TIME-3X」。導入数ヶ月後にコロナ禍でさまざまな変更を余儀なくされたというこのシステムについて、導入の経緯や本音の感想を伺いました。

COMPANYDATA

1958年創業。高度経済成長期に「ビジネスマンが日替わりでスーツを着られる世の中にしたい」という思いのもと、「社会性の追求」「公益性の追求」「公共性の追求」という3つの経営理念を掲げて事業を行ってきた。その後価値観の多様化やニーズの広がりに伴い、「AOKI」「ORIHICA」「Size MAX」のファッション事業に加えて「アニヴェルセル」のブライダル事業、「快活CLUB」「コート・ダジュール」「FiT24」を運営するエンターテイメント事業などを展開している。

PROFILE

  • 富田邦彦さん

    株式会社AOKIホールディングス
    常務執行役員 人事部長
    人事全体の責任者として、今回のシステム導入の選定や仕様について、全体的な方針決定する立場として携わった。

  • 水洞典夫さん

    株式会社AOKIホールディングス
    人事部課長
    AOKIホールディングスとAOKIの労務管理の責任者として、給与の支払いや勤怠管理全体に関わる。

  • 塩原篤さん

    株式会社AOKI
    人事部人事制度課 課長
    AOKIの人事制度策定と運用を担当。今回のシステムでは、店舗側のシフト管理や生産性管理などの面から携わっている。

  • 新家幸枝さん

    株式会社AOKIホールディングス
    情報システム本部 係長
    グループ全体の人事給与、出退勤など、管理系システムを担当。今回は提案依頼書から現状分析、導入などのプロセスでシステム側から関わった。

残業や年休の明確化と
リアルタイムな可視化が目的

まずはTIME-3Xの利用状況についてお聞かせください。

富田さん(以下敬称略) 2019年8月に導入して、現在株式会社AOKIホールディングスと株式会社AOKIの約6,000人の出退勤管理システムとして稼働しています。

TIME-3Xへの切り替えのきっかけは?


ログイン後のマイページで未承認データの有無や36協定の超過見込者などを一目で確認可能。未承認データのパネルから承認画面へ遷移するなど直観的にわかりやすい表示で業務を支援。

水洞さん(以下敬称略) それまで使っていた他社のシステムで、どうしても変えたかった点が大きくふたつありました。ひとつ目は労働管理です。従前のシステムでは、社員一人ひとりがどういう働き方をしているのか、例えば残業時間や年休取得状況というのを現場で速やかに確認するのが難しかったんです。本部の労務管理の担当は見られますが、店長が従業員の年休残日数を把握できなくて、シフトを組むのにも年休残を当人や本部に聞いて調整するということが頻繁にあったので、その点を現場で管理できるようにしたいと考えていました。

塩原さん(以下敬称略) ふたつ目は人件費管理です。店舗ごとに、毎月人件費計画に収まるシフト計画立案と売上高推移に応じたシフト調整をすることで、生産性を管理できる環境を構築したいと考えていました。例えば、月の途中で売上状況に応じて、「この日のこの時間帯を調整をしよう」といように、シフトのコントロールによるマネージメントを実現したかったのですが、以前のシステムでは売り上げと人件費のバランスをリアルタイムで見ることができませんでした。

水洞 600店舗に及ぶ多店舗展開をしていますので、各事業所の責任者が従業員の労務状況を見られないというのは不都合が多いと感じていましたね。

選考プロセスはどのように進んだのですか?

新家さん(以下敬称略) 6社を候補に選んで検討して、最終的に3社に絞り、弊社からこういうことがしたいという機能要件を出して、それが実現できるかどうか比較して決めていきました。

水洞 どのシステムもそれぞれに特徴はありましたが、我々が本当にやりたいと思っていることを確実に実現できそうなのがTIME-3Xだったというのが選定の一番の理由です。例えば三六協定について1ヶ月、3ヶ月、1年という単位での残業時間を、本人も上長も確認できるとか、エリアゾーンの部下さん全員の情報を確認できるとか。

当社・システム・労務・法律、
全てを理解した頼もしいサポート体制

選定後、稼働までにシステムを作っていく工程で印象的だった部分は?

水洞 当たり前と言えば当たり前なのですが、担当SEの方々がシステムだけでなく業務のこともよく知っているなという安心感がありましたね。労務管理って法律と密接に関わっているのですが、以前のシステムは法改定の対応までは担保しない、というスタンスだったのでリスクも大きかったんです。一方三井さんは法改正を把握していて事前に提案してくれました。

塩原 生産性管理の側面でも、指標となる労働時間に対してどの程度の粗利高があるのかという人時生産性データを出したかったのですが、三井さんはすでに先行事例をお持ちだったので、スムーズに導入できました。例えば、人時生産性などの小売業の専門用語の理解があり、かつ事例やテンプレートをお持ちであったため、要望の相互理解を迅速に行うことができました。

従業員からの申請データが一覧形式で確認可能。一覧上で確認できたデータに一括で承認することもで承認業務を効率化。

店舗での打刻画面に店舗の出勤状況を表示し、在籍状況を簡単に把握可能。個人別のエラー状況も確認でき従業員自ら訂正申請することを促すことにもつながりデータの早期確定を支援。

コロナ禍で発生した制度変更を
支えてくれたスピーディな対応

実際導入して良さを感じた面はありますか?

水洞 特に今回、上半期はコロナによる大きな変化がありましたが、その中でも法律や労務制度に対する知見をお持ちだということで大変頼りになりました。勤怠システムはそもそも就業規定に紐づいているのですが、コロナによって就業規定自体に想定外の変化が多数起きたんですよね。例えば子供の学校の休校に伴う休業とか、会社からの要請による休業に、休業手当を何千人分払うことになったりしたのですが、三井さんはものすごく対応が早かったんです。急に政府が休校や休業要請を発表して、再来週からそれに準じなくてはいけないというときに、これまでなかった諸届のフォーマットが必要になるわけですが、「じゃあ作りましょう」と言って頂いて、次の週にはできていました。また公休も、システム上これまでは欠勤という選択しかなかったのですが、それでは本人が取った休みと会社の要請による休みとの区別がつかないし、助成金の申請にも不都合が生じるという問題が発生して、区別する仕様が必要になったんです。それも三井さんに相談して、2、3日後にはできていて、おかげで助成金もちゃんと支給されました。在宅勤務についても、これまできちんとした制度がなかったのですが急遽作ることになり、200〜300人の従業員がテレワークに移行したのですが、在宅申請の諸届や在宅フラグなども、中3日くらいで作って頂きました。そういう緊急時のフットワークの軽さは、導入時には想定していませんでしたが、コロナ禍で特にありがたさを感じましたね。

新家 導入時と運用に入ってからで担当が変わってしまう会社が多いのですが、三井さんは同じ方が継続して担当してくださっているというのも、かなり良かったですね。

水洞 AOKIのことを十分理解されている方がフォローし続けて頂けると、当然話が早いですね。

ユーザーレベルでの使い勝手などはいかがですか?

塩原 シンプルで分かりやすいという声がありましたね。あとはレスポンスがいい、と好評でした。前のシステムは重かったので。

新家 当時は出勤しているのに打刻ができないというクレームが結構ありましたね。

水洞 スムーズに動いてくれるというのはとても快適です。あと、労務責任者としては、豊富なタブの中から組み合わせ次第で出せるものがたくさんある、という点も魅力でした。労務管理をする上でさまざまな観点から労働環境や収益性の改善を考えるにあたり、システムで出せるデータがとても多いんです。エクセルに出力して加工したりする必要もなく大抵の諸表が出せるというのがいいですね。

富田 これまではパート社員が自分の年休残がわからなくて店長を通じて人事部に問い合わせをして、ということもよくあったので、それらの業務から解放されたのもかなり好評ですね。

システム運用の担当としてはいかがですか?

新家 サーバーの運用がかなり楽になりました。かつては社内にサーバーを備えていたので、システムのレスポンスが悪いといった不具合に対して私たちが対応しなくてはいけなかったのですが、今はアラートが出ると三井さんにもそのデータが飛ぶようになっていて、「今アラートが出ているのでこんな対応してもいいですか」と動いて頂けるので、システム部は何もしなくてもいいという感じで、本当に助かっています。

富田 店長からはリアルタイムでデータがみられることで、シフトを組む効率が非常に上がったという声が届いています。近隣店舗に応援人員を出すときも、こちらにどの程度余力があるかがすぐわかるので、判断が的確になりました。人が必要な店舗側も別途人を雇う必要がなくなって人件費管理も安定しますし、応援登録をしておけばシフト表に名前も表示されるので、シームレスにシフトに入れると思います。

労働効率への意識が高まり、
業務全体のデジタル化が進んだ

システムの導入によって、働き方に変化は起きていますか?

塩原 従業員側の視点で言うと、一人ひとりの労務管理に対する意識が高まったと思います。働き方改革で意識が高まってきたところに、この出退勤システムは画面を開くだけで残業や年休などのアラートが出るため、従業員ひとりひとりが自然と意識できる環境になったんです。また、管理監督者側もシフトを組んだ時点でひと目でわかるようになったので、人件費がオーバーしているからもう少し時間帯の調整しようとか、この日は人員が少ないから他店からの応援を調整しようといったようにマネジメントが変化しました。

水洞 これまでは売り上げを上げればいいという風潮がありましたが、それだけではダメだよねという文化が育ち始めましたね。

富田 利益をしっかりとることと、労務管理をきちんとするという二軸の意識が高まったと思います。またちょうど2019年から年休5日取得義務が定められましたが、それもリアルタイムの数字がシステムで本人も責任者も見られるというのも好評です。もしこのシステムがなかったら我々人事部が手作業で一人ひとりの年休データ給与システムから引っ張り出して、各店に送ることになっていたはずです。恐ろしいですね(笑)。

富田 義務化の影響もありますが、年休取得率も、導入前の前年度と比べると3割増しになっていますね。

塩原 残業時間もマイナス傾向になっています。もともと残業時間として意識していた退勤時間だけでなく、出勤時間に対しても意識が上がりましたね。全体的に一人ひとりの時間管理がシビアになったと思います。

水洞 残業申請をすると、承認画面にその従業員が何時間残業しているか表示され、承認作業で確認までできるようになったことが意識を高めるきっかけになっていると思います。

富田 それまでは1ヶ月の残業時間という「結果」に対して「なんでこんなにかかったのか」という形で後追いで指導していたのですが、今では計画の段階で人件費がオーバーしていればわかるので、ではどうするかというところに意識が向くようになったのが大きな変化ですね。

休暇や残業がシビアになったことで、業務の効率化なども進んだのでしょうか?

富田 限られた時間・人員でやることになって、営業利益に対する意識が高まり、無駄な作業が減りつつあります。例えば店舗の売り場作りのためのポップやタグなどの演出も減らしています。また在庫管理など、他業務でもシステム化が進みました。当社では店舗で在庫切れしたときに、近隣の店舗の在庫を送って頂くのですが、そのやりとりもずっと電話で行っていたものを、レジシステムを使った在庫管理データで共有するようになりました。また裾上げなどお直しに対してこれまで手書きの伝票を作っていたのですが、すべてタブレット入力で完結するようになり、お会計時にお客様をお待たせする時間が半分以下に短縮できました。これもまさに、出退勤管理システムの導入により効率的な業務を意識するようになったおかげだと思います。

水洞 まずは労働時間を把握するという1年だったのですが、今後はさらに、人件費や労働環境などの視点からシステムのデータを労務改善に役立てていきたいと思います。

予実差がリアルタイムで把握できる
応援要員の手配も判断しやすく

AOKI横浜港北総本店 総店長 太田耕一朗さんにも店舗でどのようにTIME-3Xをご活用いただいているかお話をお伺いしました。


勤務シフト計画画面。予実差をもとに臨機応変な人員配置が可能。
またスタッフ自ら勤務状況を把握しやすくなったため、残業状況や年休消化状況など問い合わせもなくなり、一人ひとりの意識が変わってきた。


勤務シフト計画は、日単位だけではなく時間単位でも把握できる。港北総本店では応援を出すことが多いため、余剰の判断がリアルタイムで行え、効果的な人員配置が行われている。

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