電子制御エンジン用電子制御装置用多目的コントローラー

21世紀は「環境の世紀」といわれ、20世紀末に顕在化していた地球環境問題に対して真剣に取り組まなければならない課題となっています。

舶用低速ディーゼルエンジンの分野においても、窒素酸化物や煤塵の排出量を低減する電子制御式ディーゼルエンジン(MEエンジン)が実用化され、搭載船隻の隻数も増加しています。
この動向を踏まえ三井E&Sシステム技研株式会社(以下、MSR)ではMAN Diesel A/Sが開発したMEエンジン用電子制御装置(ME-ECS)用多目的コントローラ(MPCモジュール)のライセンス生産について提携しました。

MPC.ht1

システム構成

メインオペレーティングパネル(MOP)

機関士とME-ECSとのマン-マシン・インターフェースパネルで、MEエンジンの運転状態や補機機能の制御状態、各ユニットの動作状態(運転モード、機関回転速度、油圧システム油圧等)をグラフィック表示します。

バックアップ用オペレーティングパネル(BOP)

上記MOPのバックアップ用デスクトップ型パソコン

機関インターフェースコントロールユニット(EICU)

外部システム(主機リモコン、警報装置など)とのインターフェース信号の処理を行ないます。
船橋操縦及び制御室操縦時、指令回転数信号を処理しており、二重化されています。

機関コントロールユニット(ECU)

始動、停止及び逆転の自動シーケンス制御に加えて、エンジン回転数も制御します。
ECIUと同様二重化されています。

シリンダコントロールユニット(CCU)

燃料噴射弁、排気弁、始動弁及びアルファ注油器(MAN Diesel A/Sが開発した電子式シリンダ潤滑油注油器)の動作を制御します。

補機コントロールユニット(ACU)

油圧パワー供給ユニット(HPS)のポンプ及び補助ブロワといったMEエンジンの補機システムを制御します。

ローカルオペレーティングパネル(LOP)

機側からMEエンジンを制御するため、エンジン回転数設定ダイヤル、回転計、HPS圧力計テレグラフ受信機、各種状態表示灯、操作スイッチが組み込まれています。

特徴

標準化されたMPCでシステムを構成

ME-ECSを構成する主要部品の内、EICU,ECU, CCU, ACUユニットはMPCモジュールを使用しており、機器構成がシンプルです。
各ユニットは組み込むソフトウェアと設定値で判別します。

高品質、高レベルの製作基準を採用

産業用電子機器の製作基準として最も高いレベルのIPC Class 3に準拠して製作しており、耐環境性に優れています。
また、静電気対策についてはIEC規格に準拠しています。

国産化

国産化産業用電子機器の製作基準として最も高いレベルのIPC Class 3に準拠して製作しており、耐環境性に優れています。
また、静電気対策についてはIEC規格に準拠しています。
日本国内で製作するため、発注、納期管理、アフターサービスなどについても安心です。

トレーニング設備

MSR製舶用ディーゼル主機関用遠隔制御装置"BMS-2000II"とME-ECSと組合せたエンジン・トレーニング設備を製作し、国内外の船主、造船所、主機関メーカーに対して、 MEエンジンの操作方法、ME-ECSの機能把握、シミュレーション、トラブルシューティングなどを習得する機会を提供しております。

MPCs

MPCs

Simulator &MS-2000 II

Simulator &MS-2000 II

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